バブル紳士からヒルズ族まで。その絶頂と転落
ジャーナリストとして、数々の大事件を取材してきた著者が、リクルートの江副浩正、住友銀行の“天皇”磯田一郎、イトマン事件の首謀者・許永中、イ・アイ・イグループの高橋治則ら、15人の怪物を通して、平成日本の暗部を浮き彫りにする―。

仕手集団「光進グループ」

 平成の幕開けと同時に摘発されたリクルート事件からほどなく、日本経済は空前の好景気が終わりを告げた。一九八六年十二月から四年三カ月続いたバブル景気は、その期間を巡って諸説あるが、九一年二月までというのが一般的である。目いっぱい膨らんだうたかたの夢が消し飛んだ焼け跡には、バブル紳士という舞台の主役たちが茫然と立ち竦んだ。法の検番たちがそこを逃さず、縄を打っていった。立て続けに摘発されたそれを世間はバブル事件と呼んだ。

 バブル事件は一九九〇年十月五日、住友銀行青葉台支店長による仕手集団「光進グループ」代表の小谷光浩に対する不正融資の告発から幕をあけた。光進の小谷は航空測量会社の国際航業乗っ取りや藤…

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