バブル紳士からヒルズ族まで。その絶頂と転落
ジャーナリストとして、数々の大事件を取材してきた著者が、リクルートの江副浩正、住友銀行の“天皇”磯田一郎、イトマン事件の首謀者・許永中、イ・アイ・イグループの高橋治則ら、15人の怪物を通して、平成日本の暗部を浮き彫りにする―。

環太平洋のリゾート王

「彼に会ったのは、亡くなる一カ月ほど前だったと思います。『最近も、晋三さんとは会っているんですか』とノリちゃんに聞いてみると、『なにしろ長い付き合いですからね』と笑っていました。『息子の件でもお世話になりましたしね。今でもしょっちゅう食事をしていますし、ついこの間もご飯を食べました。私でできることであれば、助けようとも思っています。晋三さんも、よくやっていますよ』といつものように爽やかに話していました」

 元特捜検事の田中森一は、最後に高橋治則と会ったときの模様をそう語った。田中は弁護士として一九八〇年代後半からの不動産バブルで「環太平洋のリゾート王」と異名をとった高橋の法律相談に乗り、親しく付…

この作品では本文テキストのコピー機能を制限しています

01