アイヒマン裁判を傍聴していた「日本人」作家がいた!
アイヒマン裁判を、アーレントと共に傍聴していた「日本人」作家がいた!
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アイヒマン裁判覚書──あとがきにかえて──

 アイヒマンの裁判がイスラエルの首府、エルサレムで行なわれたのは、一九六一年の春のことです。ぼくは「サンデー毎日」の臨時特派員ということになって、この裁判を傍聴に行きました。

 イスラエルさんがいまで、どういう量見で行く気になったのか、とよくきかれることがあります。こういう質問に正確にこたえることはむつかしい。「天下泰平」の日本にひどくいらいらしていたときでしたし、イスラエルという古い国、「旧約聖書」の国には、ヨオロッパの文学を学ぶものとして興味がありました。

 またぼくはちょうどその少しまえに、アウシュヴィッツの収容所長をモデルにしたフランスの小説──『死はわが職業』──を訳していました。ナチのきようぼうなニ…

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