1万対4万2千、「玉砕の島」の守備隊長
戦死者10222名。最後に残ったのは34名。玉砕から75年、いま明かされるペリリュー戦の全貌。
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最終章  「戦争に勝者も敗者もない」

戦後七十年

「戦後七十年」にあたる平成二十七年(二〇一五年)、天皇皇后両陛下(現・上皇上皇后両陛下。以下、同)がパラオをご訪問されることになった。

 パラオ本島に駐留した歩兵第十五連隊の一兵士であった尾池隆さんは戦後、慰霊のために三度にわたってパラオを訪れた。尾池さんの胸中には、戦後も常にパラオがあったという。尾池さんは両陛下のパラオご訪問に深い思いを寄せる。

「発熱のためにペリリュー島へ渡れなかった私ですが、今でもそのことを恥に思っています。亡くなった人たちに対して申し訳が立たないと、恥をかきながら生きております。ペリリュー島のことは、一日も忘れたことがありません。夜になると、ペリリュー島が出てくるんです。…

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