1万対4万2千、「玉砕の島」の守備隊長
戦死者10222名。最後に残ったのは34名。玉砕から75年、いま明かされるペリリュー戦の全貌。
← 左にスクロール
シェア ツイート

第七章  それぞれの八月十五日

終わらない戦い

 ペリリュー島における日本軍の組織的な戦闘は、こうして終焉を迎えた。

 しかし、実はその後も同島では銃声が響き続けていた。生き残った日本軍の兵士たちが、執拗なゲリラ戦を継続したのである。元歩兵第二連隊第二大隊の永井敬司さんはこう語る。

「私は連隊本部壕とは別の地下壕にいましたので、中川さんが自決したなんてことはまったく知りませんでした。ですから、その後も潜伏生活を続けながら、反撃の機会を窺っていたわけです」

 海軍上等水兵だった土田喜代一さんも次のように語る。

「中川大佐が自決したとか、その時は何も知りませんしね。まだまだ戦いは終わっていないと信じていました。今聞くとおかしいと思われるかもしれませんが…

この作品では本文テキストのコピー機能を無効化しています

01