人物ノンフィクションの最高峰
1988年の『AERA』創刊以来連載が続く人物ノンフィクション。経営者、政治家、俳優、タレント、スポーツ選手など「現代を象徴する顔」が並ぶ

ミニチュア写真家、見立て作家・田中達也

巻物はSL、湯呑みはビルに。変哲もない日用品が「見立て」によって、心弾む作品に生まれ変わる

日用品から生まれる小さなワンダーランド

 もくもくした白い雲を指さして、「ソフトクリームみたい」。誰しも一度は、子ども時代に空想したことがあるはずだ。

田中達也は、そんな「見立て」の世界を、ミニチュア人形と日用品を使って現実世界に作り出す。

 思わず誰かと話したくなる驚きに満ちた作品は、物の構造を見抜く観察眼と幼少期から変わらぬ発想力から生み出されていた。

文=澤田 憲 写真=馬場岳人

 アトリエの隅からなかたつ39)が持ち出してきたのは、ミートソーススパゲティだ…

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