(前略)小泉首相の靖国神社参拝は、日中の首脳間の対話が途絶えるという深刻な事態を招いた。その打開のためには日中双方の譲歩が不可欠だ。日本がその最初の一歩を踏み出すべく、後継の首相に対し、靖国参拝についてのモラトリウム、つまり、しばらくの間の参拝停止を提言したい。
モラトリウムの期間中に、中国との関係ではなく日本自身の課題としてやるべきことが三つある。
まず第一に、靖国神社を国のために命を捧げた人を純粋に慰霊する場にすることである。現在は、遊就館の展示などで独自の歴史観を発信しているが、そうした機能は…