外交の「道徳的敗北」とは?
「戦後問題」を発端に刻一刻と悪化する日本の立ち位置。打開策を緊急提言!

第三章 尖閣問題

対中国外交と日本の安全保障

尖閣を歴史問題にしてはいけない

 日本にとっても、中国にとっても、尖閣諸島問題は、「今のところ」、領土問題であって、歴史問題ではない。(中略)

 ここに、実に注意を要する問題が残る。歴史問題としての側面である。かりに欧米列強がつくった国際法上、日本の尖閣領有が合法的と判示されても、中国人の目からみれば、これは、日本帝国の力の拡大の中で、日清戦争、台湾併合という、中国にとって最も思い出したくない過去の歴史の中で起きたことである。

 清の関心地域という程のものであったとしても、くずれゆく帝国から日本が力に任せて奪っていったという側面に火がつけば、ナショナリズムの…

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