外交の「道徳的敗北」とは?
「戦後問題」を発端に刻一刻と悪化する日本の立ち位置。打開策を緊急提言!

提言 尖閣をめぐる中国との対話

 さて以上のような激変する東アジア情勢の中で、日本の安全保障と外交にとっての最重要課題といってもよい尖閣問題について日本はどう対処するのがよいか。今首脳レベルを含む中国との対話の進展がみられる。そのこと自体は歓迎すべきことである。けれどもこの対話の現時点における最重要の目的は、尖閣への公船の侵入を止めさせることにある。世界も日本も、対話の進展を喜ぶあまり、外交と安全保障のこの基本的立ち位置が時に見えなくなりそうになる。恐ろしいことである。

 筆者はこれまで長期的な対応策として以下の諸点を一貫して主張してきた。そう考えるに至ったのは、外務省時代の対ロシア領土交渉の経験…

この作品では本文テキストのコピー機能を制限しています

01