メジアン有権者の定理の応用をひとつご披露しましょう。
──日本共産党が弱くなると、自民党が選挙に負ける。
直感的には納得がいかない現象ですが、メジアンの定理からすると、論理的に説明できます。たとえば、日本共産党は2005年の選挙では、275人を公認しました。次の選挙からは半減させています。この影響はたいへん大きい。多くの選挙区では、だいたい、
といった感じでした。つまり、自民党批判票が民主党と共産党に分散されていたのです。
このような選挙区で、共産党が候補者擁立を見合わせると、どうなるか?
共産党支持者は、過去においてあまり棄権する有権者層ではないので、棄権…
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