危機的な時代だからこそ、役に立たない「神学」が必要である
「知の巨人」の原点。鬼才・佐藤優はこうして誕生した!

4章 エクソドス(外に出る)

◆別れ道

 大山君は、本気でわたしに神学部に残ることを勧めている。わたしが心の深いところで、神学を勉強したいと思っていることに大山君は気づいている。

 わたしは大山君の問いかけに、「わかった。もう一度よく考えてみる」と答えた。結局、その日は、ふたりでウオトカを3本空けた。

 大山君が「マスター、スタリチナヤをもう1本お願いします」と言った。

 中西眞一郎マスターが、「大山君、佐藤君、これくらいにしておいたほうがいいよ」と言って4本目は出してくれなかった。ふたりとも相当酔っ払ってしまったようだ。わたしが不満そうな顔をすると、「それじゃ、最後の一杯だけ。店のボトルから奢るよ」と言って、マスターが、冷凍庫から凍りつ…

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