「自分もバッタに食べられたい」
『孤独なバッタが群れるとき』の著者(バッタ博士)が贈る科学冒険(就職)ノンフィクション!

8章 「神の罰」に挑む

「神の罰」再び

 この年、「神の罰」がアフリカに降り注いでいた。各地でバッタの出現が相次ぎ、すでに一部のエリアでは大群が猛威を振るっていた。農作物が壊滅的な被害を受け、このままでは飢饉の恐れがあった。事態を重く見たFAOバッタ対策本部は、各国にバッタとの全面戦争に備えるように通告を出していた。

 ここモーリタニアにおいても、研究所は対策に追われていた。いち早くバッタの発生現場をおさえようと、連日にわたって調査部隊が砂漠に送り込まれていた。

 例年にない大雨が、今回の事態を引き起こした一因だと考えられる。過去に歴史的なバッタの大発生が起きた年は、決まって干ばつの後に大雨が降って…

この作品では本文テキストのコピー機能を制限しています

01