「自分もバッタに食べられたい」
『孤独なバッタが群れるとき』の著者(バッタ博士)が贈る科学冒険(就職)ノンフィクション!

相棒ティジャニ

 モーリタニアでの移動手段については、研究所が所有する四輪駆動のランドクルーザーを自由に使ってもよいと便宜を図ってもらった。普通なら一日5000円の使用料がかかるところ、貧乏ポスドク(ポスト・ドクター:博士の後という意味)なので無料で貸してもらえることになった。2003年にバッタが大発生した際に、日本からの支援金で購入したトヨタの車だ。思わぬ形で日本政府の恩恵にあずかる。ジープタイプで車高が高く助手席からの眺めは抜群にいいが、窓には意味深なヒビが入っている。誰しも暗い過去の一つや二つは持っているものだ。そっとしておこう。

 モーリタニアでは、左ハンドルのマニュアル車が主流で、おま…

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