「自分もバッタに食べられたい」
『孤独なバッタが群れるとき』の著者(バッタ博士)が贈る科学冒険(就職)ノンフィクション!

あとがき

 モーリタニアでは、年に一カ月間、ラマダンなる断食を行っている。日が昇っている間は、飲食禁止で唾すら飲んではならず、砂漠の国で水分補給を断つ苦行を己に課している。日が沈んでいる間は飲み食い自由なので餓死することはないが、大変なイベントだ。

 一度、ラマダン中とは知らずに野外調査に出向いたことがあるが、炎天下でもモーリタニア人は一口も水を飲まなかったので、熱中症にならないか心配していた。ただでさえ厳しい自然環境なのに、何ゆえ過酷な状況にその身を追い込むのか。答えを求めて自分も彼らにならってたった3日間ではあるが、ラマダンをしてみた。すると、断食中は確かにつらいが、そこから解放されたとき、…

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