「さあ、また地獄が始まるか」
自動車工場で働く僕が見たものとは。「働くこと」の意味を問うルポルタージュの歴史的名著に、最新の情勢を加筆した新装増補版。

むなしい労働のくりかえし

 一二月一日(金) いよいよ一二月。昼過ぎから雪。雪というよりはみぞれ。寒くて帰る時にはちぢみ上がった。年末一時金支払日。みんなベンチにかたまり合って、めいさい書をのぞき込んでいる。きょうは半分だけの支払い。賃金は二〇日間もすえかれてきんかせがれ、一時金もまた、半分は年末までのおあずけ。を稼ぐのもさることながら、まとまった金を与えないで、〝逃亡者〟を防ぐことも考えているのではないだろうか。また、支払い方法も企業のさいりようまかすことで、おんけい的な性格を強く打ち出せる。季節工は一万円だが、年末払い。

 はなんとか治った…

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