「さあ、また地獄が始まるか」
自動車工場で働く僕が見たものとは。「働くこと」の意味を問うルポルタージュの歴史的名著に、最新の情勢を加筆した新装増補版。

新装増補版あとがき

 ほぼ四○年前のささやかな工場労働の記録が、文庫版にされてから、いままでれることなくあたらしい版を重ねつづけ、このたび新装増補版として発刊されることになった。いまでも、鉄製のコンベアのこすれる音や仲間のためいきなどがふと想い起こされることがある。たった六ヵ月間の経験でしかなかったが、日記をつけていたこともあってか、記憶はいまなおせんめいである。

 この三○代なかばに書いた本は、各地の集会などでたまたま出会ったちゆうこうねんのひとたちから、「若いときに読みました」といってもらえるぎようこうにある。刊行されたとき、おなじ仕事をした、というひとから、「思い…

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