「緑色の男」は本当に実在するのか
テレビのブラウン管を通じて目にした「緑色の男」。この物語は自分の幼少期の記憶に焼き付いている、その男性を捜しに行く話だ。彼は本当に存在するのか、存在するとしたら記憶の通りなのか。サッカーのスタジアムから始まった「戦争」。ユーゴ紛争の終結から20年、私はその地に赴いた。

ズヴェズダのスタジアムで

 ムルチャイェヴツィからは予定を1日早めてベオグラードに戻ってきた。レンタカーも一度返した。このままベオグラードで45日過ごすつもりだった。あすはサッカーの試合もある。ふにゃふにゃになったチケット。スタジアムのチケット売り場に並んで買ったものだ。メインスタンドの東側、最前列に近いシート。600ディナールくらいだったと思う。

 ベオグラードには有名なサッカーチームが2つある。レッドスター・ベオグラードとパルチザン・ベオグラードだ。レッドスター・ベオグラードは通称「ズヴェズダ」、パルチザン・ベオグラードは「パルチザン」と呼ばれている。ともに1945年の発足だ。レッドスターは…

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