仮想通貨は最強の貨幣か?
大反響の異色経済ドキュメント4作目。同番組シリーズがテーマとする「欲望が欲望を生みだす資本主義の先に何があるのか」。今回は、仮想通貨が生まれ、キャッシュレス化が進む現象を捉え、資本主義の基本を成す貨幣に着目。
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ジョン・ローの遺産

 ジョン・ロー自身は、銀行貨幣制度の導入には必然的に不安定性がつきまとうことを、十二分に知っていました。銀行が金庫に保有する銀貨の量以上の紙幣を刷って、企業に貸し付けると、その超過分だけ「貨幣量が増加し、企業に利益をもたらし、人々の雇用を増やし、外国貿易を拡大」します。これは、のちにジョン・メイナード・ケインズが有効需要原理と名付ける考え方にほかなりません。だが、その場合、何らかの理由で、紙幣を手にしたすべての人々が同時に銀貨への交換を要求してしまうと、銀行は当然支払い不能に陥ってしまいます。いわゆる取り付け騒ぎが起こってしまうのです。

 しかしながら、ローは既成概念にはとらわれない人間でした。…

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