「電通」が世界のサッカー界を牛耳る理由
裏金、権力闘争、放映権……。FIFAは生まれ変わるのか? 巨大化するサッカーとカネの関係にメスを入れる。

第五章 日本か、韓国か

一 単独取材

 振り返れば、日本が二〇〇二年ワールドカップ招致活動にどっぷりと浸かっていた時期は、FIFA、そしてスポーツビジネスの枠組みが変化しつつあるときだった。

 ペイ・パー・ビュー方式のテレビ有料放送がはじまり、放映権料の高騰が始まっていた。放映権料と広告収入の力関係が入れ替わったのだ。そして一九七四年から始まったFIFAのジョアン・アベランジェ体制が揺らぎつつあった。

 そんな最中、ぼくがアベランジェに取材できたのは、事故のようなものだった──。

 九五年一月、ぼくはジーコが始めるサッカーセンターの取材のためブラジルを訪れることになった。ジーコは鹿島アントラーズで現役を引退した後、母国のリオ・デ・ジャネ…

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