衣笠、星野、江夏、村田兆治——珠玉の野球ノンフィクション9編
山際淳司が描いた衣笠祥雄、星野仙一らレジェンドの横顔。再編集版で復刻。
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2章 名投手

〈サンデー兆治〉のこと  

1986(昭和61)年

 新しいシーズンのプロ野球が始まって最初の日曜日だった。

 その前日の土曜日、46日にパ・リーグのオープニングゲームが行われた。昭和60年のことだ。パ・リーグの開幕戦の話題は日ハムの十九歳のピッチャー・が勝利投手になったことだった。日ハムの新監督・たかしげるにとっても、それは初の白星だった。十代のピッチャーが開幕投手に選ばれたのは昭和42年の鈴木啓示以来のことだというので、津野のピッチングは注目された。

 対戦相手はロッテだった。ロッテはふかざわを開幕投手に立てたが、打ちこまれた。

 そして迎えた47日、日曜日の第2戦、空はどんより曇っていた。

 その日、ロッテのむらちようが先発投手として川崎球場のマウ…

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