なぜ、カネボウは巨額の損失を隠し続けることができたのか
粉飾には数多くの関与者がいる。なぜ粉飾は後を絶たないのか。その末路とは。カネボウ、メディア・リンクス、ライブドアなどを事例に、粉飾にいたる系譜と構図を明らかにする。
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 「昔の仲間のことですので、ちょっと……」

 薄暗い急な階段の脇にある事務所の扉を挟んでの立ち話。横浜・中華街の外れにある雑居ビル二階を訪ねたところ、税理士の清水ふみ代はそう話すだけで、あとは言葉を飲み込んだ。

 三年ほど前まで清水はゼネラル・コンサルティング・ファーム(GCF)という税務会計法律事務所に所属していた。ライブドアが二〇〇一年秋に最初の株式交換買収を仕掛けたパイナップルサーバーサービスや翌年秋のプロジーグループに関して、その株式交換比率の算定作業を清水は担当していた。後に公判で明らかになったところによれば、ライブドアが最初にダミーファンドを使った自社株売却益の還流を試みたのは、パイナ…

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