なぜ、カネボウは巨額の損失を隠し続けることができたのか
粉飾には数多くの関与者がいる。なぜ粉飾は後を絶たないのか。その末路とは。カネボウ、メディア・リンクス、ライブドアなどを事例に、粉飾にいたる系譜と構図を明らかにする。
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終章 香港、スイス、カリブ海

 再びライブドア事件に戻ろう。

 ライブドアが架空売り上げ計上に利用したキューズ・ネットとロイヤル信販を買収する際に使われたダミーファンドはJMAMサルベージ一号投資事業組合といった。二〇〇四年五月に組成された同投資事業組合があおぞら銀行に開設した口座には、合計で十一の入出金先が記録されている。

 買収したキューズ・ネットやロイヤル信販の株主だった個人や企業にまじって、そこには横文字の企業名が二つ並んでいた。

  DR. HAURI AG

  GAINWELL SECURITIES CO, LTD.

 前者のドクター・ハウリはスイス、後者のゲインウェル証券は香港に存在する会社である。

 ライブドアが構築し…

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