なぜ、カネボウは巨額の損失を隠し続けることができたのか
粉飾には数多くの関与者がいる。なぜ粉飾は後を絶たないのか。その末路とは。カネボウ、メディア・リンクス、ライブドアなどを事例に、粉飾にいたる系譜と構図を明らかにする。

■参加者たち

 大宮が東京に戻ってからしばらくの間、CTCとメディア・リンクスとの取引は下火になった。それが再び活発になったのは二○○一年のことだ。前年に大宮は東日本営業部長兼大宮支店長に昇格していた。新任部長として課せられた「クォーター」は年間七二億円に上り、さらに一○○億円に増額された。

 新堂が最初に持ってきた話は日立グループとの間に入る取引だった。「ブランド・ニュー」、つまりは新規の取引先で、会社の格も申し分がないと大宮は思った。その後も新堂は決まって「売り上げいるか」と連絡してきた。CTCの豊富な取引先リストを期待していたのかもしれない。そして「南條をそっちにやるから」と一方的に言うのだった。

 メデ…

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