「不安」の方がニュースバリューを持つメカニズム
「安全」「安心」を追求する当たり前の気持ちが生んだ現象。そこに悪意はない。だからこそ根深い。

5章 安全と風評被害

 風評被害を発生させる社会的背景について、4で「メディア報道」について考えたが、本章では、「安全」という概念に着目する。

「情報過多社会」とともに「安全社会」も風評被害が成立する前提となる。

 この「安全」と風評被害との関係において着目すべきこととして、人々にとっての主観的な「安全」が重要であること、それを前提に風評被害でいう「安全」には三つのパターンがあること、そして安全が関わる問題に限らず、我々はメディアを通して「科学」を合理的に理解しているわけではないということを考えてみたい。

主観的な「安全」

 現在の日本は、「安全」であることが生きていく上での大前提となっている「安全社会」である。「安全」が求められてい…

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