裁判官は国を負かすと左遷される――これは本当?
原発関連訴訟をはじめ、国の責任を認める判決を出した裁判官のその後が気になる。「国敗訴」にした裁判官は左遷される説が噂されているからだ。そこで、膨大な判決資料と格闘し、大学教授の協力も得て調査を進めてみた。調べるほどに、謎が出てきた。
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2回「国敗訴」退官間際の一撃

「国家賠償請求や公共事業の差し止め請求などで国に不利な判決を出した裁判官は、その後の人事で左遷されるのではないか」。そんな“都市伝説”を検証するため、フロントラインプレスは記者2人で取材チームをつくり、膨大な数の判決と格闘してきた。

 判例データベースでチェックのじょうに乗った判決は数千本。実際に判決文を読み込んだのは数百本。文字数に換算すればおそらく何百万字にもなる。そうした作業を経て、「その後の人事異動」を評価する対象として141人の裁判官をピックアップし、判決と人事異動の因果関係をデータ的に解析しようとした。その結果、双方の関係は「ある」とも「ない」とも言い難かったが、考えてみれば当たり前で…

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