第Ⅲ部のテーマは、日本社会のために社会保障に何ができるか、社会保障はこの国の発展のためにどんな貢献ができるか、ということでした。
キーワードは、「安心と成長の両立」ということだろう、と思います。そのためには、経済と社会保障を対立的に考えないことです。
本書の中で何度も触れていることですが、これだけ大きくなり、雇用にも企業活動にも市場(消費)にも大きな影響を持つようになった社会保障は、私たちが思っている以上に様々な可能性を持っています。経済をうまく支える社会保障をどのように構築するか。安定成長を確保するための経済改革と、それを支えられる社会保障をつくる。さらに言えば、経済成長に貢献するような社…
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