毎年100兆円、GDPの2割を占める「社会保障」の全体像を知る
制度の成り立ちから、我が国の問題点、改革の方向まで、「ミスター年金」と言われた元大物官僚が解説する格好の入門書。

付章【提言】人口減少社会を乗り切る持続可能な安心社会のために

 最後に、付章として、本文では必ずしも十分指摘することのできなかった制度改革の各論に関する事項について、いくつかの提言を示します。家族政策・子ども政策については、本文で多くを語ったので、ここでは年金と医療・介護について述べることとします。読者の皆さんもぜひ一緒に考えてみてください。

1】年金と雇用

(1) 年金と雇用を一体とした制度設計

 少子高齢化の進行による社会経済システムの変容を踏まえ、人生90年を前提とする生涯を通じたトータルな所得保障のためには、雇用と年金をセットにした制度設計がぜひ必要です。「普通の人が普通に働いて普通に暮らせる」ために、雇用と年金は一体的に考えるということです。

 年金制度が潰れるとか、高齢化でもたなくなると主張する人たち…

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