フランスの経済学者ピケティの著書『21世紀の資本』(みすず書房、2014年)が世界的ベストセラーになりました。その中で、ピケティは、長い歴史を見れば、資本主義社会ではr(資本収益率)>g(経済成長率)という式が成立している。だから、黙って放っておくと資本──生産手段──を持っている人のところにカネが集まっていく、と説明しています。
資本を持っている人の収益はr(資本収益率)に、労働者の賃金はg(経済成長率)に見合って成長する。rはgよりも大きいので、資本を持っている人のところによりカネが集まってきて、ますます富む。良い悪いの問題ではなく、資本主義というのはそういう構造になっているのだ、という…
この作品では本文テキストのコピー機能を制限しています