毎年100兆円、GDPの2割を占める「社会保障」の全体像を知る
制度の成り立ちから、我が国の問題点、改革の方向まで、「ミスター年金」と言われた元大物官僚が解説する格好の入門書。

(4) 社会保障の理解の難しさ

──ミクロの風景とマクロの風景の違い

■社会保障は政治、経済、家族政策と不可分

 しかし、社会保障をきちんと理解するためには、壮大な制度の体系さえ頭に入れておけばよいということではありません。それは、いわば入口に過ぎません。制度を知らないと何も始まりませんが、制度が分かったからといって社会保障が理解できるわけではありません。

 とにかく、100兆円超のお金が動いている。100兆円超のお金を国民から税金や保険料という形で集めて、それが現金の給付やサービスの費用として支払われ、世の中に出ていっている。

 余談ですが、霞が関広しといえども、国民から直接お金を取っている(強制的に集めている)官庁は、財務省(国税庁)の他は厚生労働省(協会けんぽ、年金機構、昔の社会保険庁です)しかありま…

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