毎年100兆円、GDPの2割を占める「社会保障」の全体像を知る
制度の成り立ちから、我が国の問題点、改革の方向まで、「ミスター年金」と言われた元大物官僚が解説する格好の入門書。

(4) セーフティネットの真の意味

 本書でもすでに繰り返し使っていますが、「セーフティネット」という言葉があります。セーフティネットというのは、空中ブランコの下に張ってあるネットのことです。一般には、失敗して落下しても怪我をしないようにするためにあると理解されています。つまり、社会保障は、例えば大きな事故に見舞われたり、大病したり、失業したときに、あるいは高齢になって働けなくなったときに、家計や生活が破壊されないようにするためにあると、理解されています。

 これ、半分は正しいのですが、セーフティネットの意味はそれだけではありません。

 北欧は社会保障先進国として知られています。社会福祉と言えば、誰もが北欧のスウェーデンやデンマーク…

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