漁民はエビをよく観察し、エビの生態を知っている。そこからさまざまのエビ漁法が生まれてくる。
マングローブ汽水域には、稚エビが一定の季節に沖合から遊泳してくる。この時期に、漁民は浜に大きな三角網をもって出る。一〜二センチのゴミのように小さな稚エビを漁民は獲る。そして養殖池に売るのである。
魚が流木や流れ藻などに寄る習性を利用して、人工的に木・竹・葉・柴などを海中に設置して、そこに寄ってきた魚を獲る方法を「漬漁業」(漬漁法)という。エビもこの漁業、つまり柴を漬けて、寄ってきたエビを獲る柴漬(漬柴)という方法が、昔の日本では用いられていた。椰子の葉をロープにつけて海底まで垂らし、イワシ類などを漁獲…
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