医療現場で「非合理な意思決定」が行われるメカニズムとは
医療現場での「決められない」「先延ばし」はなぜ起こってしまうのか? 行動経済学を用いて理論的背景とその解決策を示す。

〈ある産婦人科クリニックでの会話〉

産婦人科医師「子宮頸がんが若い女性で急増しているのですが、その原因となるHPV(ヒト・パピローマウイルス)というウイルスの感染を予防できるワクチンがあるんです。小学6年生から高校1年生までが定期接種の対象になっていますが、お嬢さんは接種されましたか?」

中学生の娘をもつ女性患者「そのワクチンって、副反応がすごく出るそうですね。テレビで何度も放送されているのを見ました。怖くて娘には接種させられません。そもそも子宮頸がんってあまり聞かないですし、娘も罹らないと思います。だから検診も特に勧めるつもりはありません。乳がんはよく聞くし、怖いから、娘にも大人になったらしっか…

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