陸地から遠く離れた深海底には、海面付近(だいたい一〇〇m程度の深さまで)に多く生息しているプランクトンの遺骸、気流に乗って飛んできた粘土などの細かい鉱物粒子、火山の噴火によって噴き上げられた火山灰などが降り積もっている。これを遠洋性堆積物と呼んでいる。
一方、陸地の近くでは、河口から流れ出した砂や粘土が、海流によって運ばれたり、あるいはあたかも雪崩のように海底を流れ下る海底土石流によって運搬される。海底土石流等によって運ばれ、堆積した砂や粘土をタービダイトと呼ぶことは、すでに第二章で述べた。
遠洋性堆積物やタービダイトには、地球環境の変化が記録されている。
たとえば、海流の状態が変化して、海…
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