社会に冷たくされている若者が、満足度が最も高いという不思議
若者に冷たい日本の将来はどうなる? 最も悲惨な下降移動社会の到来が避けられない。家族社会学の視点からの警告の書。

[第1章]

若者を待ち受ける

下降移動社会の恐怖

・生活レベルが親世代より低下する

──下降移動社会の到来

──「階層の固定化」以上のことが起きつつある

 1993年、アメリカのクリントン大統領(当時)は、就任直後の演説の中で、「今の子どもが大人になったとき、自分の親よりも豊かでない生活を送る史上初めての世代になるだろう」と危機感をあおり、経済成長戦略を説いた。

 しかし、それから約20年経った今、アメリカ経済は平均的に見れば順調に成長している。その間、GDPが停滞し、大人よりも貧しい暮らしを強いられているのは、当時の日本の子どもたちのほうとなった。一人当たりGDPが停滞している中で、少子高齢化が起こり、年金という形で現役世代から高齢世代への所得移転が加速する。その結果、ここ20年の間、平均すれば変化はないように見えるが、若者世代に限ってみれば所…

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