ギャグvs.劇画 2大マンガ誌の激闘
1959年3月17日に同時創刊された、週刊少年漫画の草分けの両誌。部数や漫画家の確保などをめぐって闘いを繰り広げた時代を、元編集者の証言などから浮き彫りにする。

マッチから得たヒント

 1958(昭和33)年、初秋の気配を感じながら、小学館のとよいちは、池袋の街を歩いていた。街頭宣伝だろうか、駅前の雑踏で、道行く人に何かを配っている。豊田が近づくと、手渡されたのは小さなマッチ箱だった。箱にはたにうちろくろうの絵と「週刊新潮」の文字が印刷されている。せつに思った。

(あぁ、そうだ、子どもの週刊誌って、まだないな……そろそろやってもいいんじゃないかな)

 2年前に創刊された「週刊新潮」は、取材力や営業力の不足など、事前の不安を吹き飛ばし、大成功していた。週刊誌は、新聞社のように取材網がしっかりしていて、速報体制が整っていなければ、発行継続は不可能だという先入観を見事にひっくり返したことにな…

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