戦後、最大の政治的争点は、憲法改正であった
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戦後、最大の政治的争点は、憲法改正であった。その実現可能性が高かったわけではない。憲法改正のためには、衆参両院の三分の二の多数による発議と、国民投票による過半数の賛成が必要であるが、衆参両院による発議は行われたことも、試みられたこともない。一党または複数の連立政党が、両院において三分の二を占めたこともない。そもそも、国民投票に関する手続きが定められたのは、二〇〇七年のことである。それまでは、憲法制定から六一年間、憲法改正の基本的な手続きさえ、準備されていなかったのである。

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