3・11から10年経っても、ほとんどが「机上の空論」
原発再稼働を決める条件にすらなっていない「原発避難計画」の実態。道路崩壊や段差、崖崩れ、津波被害や浸水被害による通行止め、さらには放射性物質の流れる風向きは――。原発のある町を訪ね歩き、実現可能な避難計画のありかたを検証する。

原発攻撃に関する外務省委託研究文書

 日本における原発攻撃を想定した最近の試算や検討資料は見当たらないものの、実は、古い文書ならある。過去にも新聞報道(朝日新聞2011731日、東京新聞201548日)されているが、1984年に外務省が財団法人日本国際問題研究所に委託研究をさせた報告書で「原子炉施設に対する攻撃の影響に関する一考察」というものだ。「取扱注意」というハンコと共に、冒頭に書かれた文章が興味深い。

 「取扱注意」というハンコが押されている

 〈我が国においてはこれまで原子力施設、特に原子力発電所が攻撃された場合の影響に関する研究論文の類が全く存在していなかった。仮にかかる論文が公に…

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