3・11から10年経っても、ほとんどが「机上の空論」
原発再稼働を決める条件にすらなっていない「原発避難計画」の実態。道路崩壊や段差、崖崩れ、津波被害や浸水被害による通行止め、さらには放射性物質の流れる風向きは――。原発のある町を訪ね歩き、実現可能な避難計画のありかたを検証する。

9回 日本の原発への攻撃を考える――ウクライナ侵攻の中で

 この連載ではこれまで、原子力発電所が事故を起こす想定は、地震・津波・火山噴火等がもたらす複合災害であり、戦争や攻撃によって事故が起きることは正面から考えてこなかった。しかし今、ウクライナの原子力施設へのロシアの制圧や攻撃が、連日のように報道されている。

 1年以上前、原子力施設への攻撃時の住民避難について、対策を促す議論の場を取材していたことを思い出した。202011月に開催された第14新潟県原子力災害時の避難方法に関する検証委員会で、佐々木寛さん(新潟国際情報大学国際学部教授・新潟県避難検証委員会副委員長)が問題提起していたのだ。…

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