3・11から10年経っても、ほとんどが「机上の空論」
原発再稼働を決める条件にすらなっていない「原発避難計画」の実態。道路崩壊や段差、崖崩れ、津波被害や浸水被害による通行止め、さらには放射性物質の流れる風向きは――。原発のある町を訪ね歩き、実現可能な避難計画のありかたを検証する。

3回 宮城 女川原発

――東日本大震災被災地の原発

県知事が再稼働を容認

 202011月、宮城県の村井嘉浩知事は経済産業省の梶山弘志経産相と面談し、東北電力女川原発2号機の再稼働への同意を伝えた。事前に、女川町の須田善明町長、石巻市の亀山紘市長との会談で一致したもので、10月には、宮城県議会が容認していた。

 東日本大震災では、女川原発の13号機にも、複数の被害が発生した。1号機の高圧電源盤の焼損、屋外重油タンクの倒壊、2号機の補機冷却水系の浸水が報告されている。また、2号機では震災時に1130カ所のひびが入っていたことも再稼働にむけた適合性審査の過程で明らかになっている。

 その東日本大震災の被災地が再稼働を初めて容認したことになる。信じがたい思いがするが、震災…

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