どうして過疎の町は世界の憧れになったのか?
過疎の町が世界の憧れの的に!「どこに行っても同じ風景」にならないためにイタリアの小さな町が取り組んできたこと。

*暮らしの質を守る、スローシティの誕生

 97年、ウンブリア州のオルヴィエート(2参照)で開かれたスローフード協会の国際大会に参加したパオロは、興奮冷めやらぬまま帰路につく。

 開会式のあいさつで、当時のオルヴィエート市長ステファノ・チミッキはこんなことを口にした。「人間サイズの、人間らしい暮らしのリズムが残る小さな町づくりを心がけよう」と。

 食の均質化が、町の姿や暮らしまでも均質化していく現代において、町のアイデンティティを守るために、スローフードの哲学を、ワインや食文化だけではなく、生活の質を守ることや町づくりにダイナミックにつなげていけないものだろうか……そう考えたパオロは、翌日、スローフード協会会長のカルロ・ペトリーニに電話…

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