日本は「教育立国」という幻想
「すべての女性が輝く社会」は、日本政府が掲げる重要課題の一つ。その実現には、女子教育の充実が欠かせない。だが、各種データを用いて他の先進国と比べると、日本のそれは最低水準にあるという。いったい何が問題なのか? 教育の男女格差を解消するには何が必要なのか? エビデンスと理論を用いて処方箋を示す。

雑用はどちらに割り振られているのか

 このようなジェンダー不平等をどう解消すればいいかを考えてもらうために、興味深い事例を示しておきたいと思います。それは、男女の別でみたとき、雑用はどちらに割り振られているのか、という問題です。雑用を損な役回りとして定義した場合、男性と女性のどちらに多く割り振られているでしょうか?

 この問題に対し実験経済学的に迫った論文があります。

 スペースの都合で詳細は省きますが、誰か1人が損な役回りを引き受ければ、残り2人は得をする一方で、誰もそれを引き受けなければ3人とも損をするという、ゲーム理論を用いた実験がピッツバーグ大学で行われました。

 この実験の結果は、

①男性と比…

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