1979年刊。「非合理」を哲学、神話からアプローチする経済学の新古典
経済活動の人類史的意味を原始社会にさかのぼって明らかにし、広大な時間的空間的視野の中で、“経済的営為”の本質を考察する新しい学問、経済人類学の初めての体系的入門書。

5 文化人類学における経済人類学

社会の全体はその部分の総和以上のものである。

ジョルジュ・バタイユ「社会学」

■文化人類学の構成分野

 経済人類学は、文化人類学の構成分野でもある。歴史的にはむしろ、マリノフスキー以来、その内部における発展の方が、経済学との係わりよりはるかに大きな意味を持っていたといえる。しかし、その中においていくつかの問題点が存在するので、本章は、文化人類学の一構成分野としての経済人類学の問題を探り、ひいては文化人類学自体の問題に迫ってみよう。

 文化人類学は、近年とみに一般の関心を集めるようになってきている。日本でもそうであるが、ことにアメリカの大学では、人類学は人気があるし、学ぶ学生は多い。伝統的で名声のある大学では、人類学は、だい…

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