相対的貧困にある子ども約280万人 あきらめない大人たちの実践集
「あの子はラッキー」で終わらせない。第一人者が取材した「解決」の最前線

20 篤志家の足を引っ張らない税制を

 保育士になる夢を支える

 みどり(仮名)は来春、短期大学の保育学科を卒業する。中学時代からの夢だった保育士になる予定だ。あと一回の実習を残すのみだ。みどりの家庭は、貧しかった。そして荒れていた。みどりは、六人きょうだいの上から三番目。上の兄二人はすでに実家を出ていたので、みどりが弟や妹の面倒を見た。弟たちの世話があるので高校には行かない、と言っていた時期もある。しかし、保育士にはなりたかった。

 周囲が後押しした。無料塾で学習し、高校に進学した。高校は、無欠席・無遅刻・無早退で通した。三十九度の熱があっても、登校した。「意地だった」とみどりは笑う。でも、高校か…

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