詐欺師の周りには詐欺師と同じ価値観(カネに色はついていない、カネはカネだ)を持つ者たちが無数に存在する
詐欺師たちはいかなる手口を使い、どんな人間を嵌めるのか? なぜ被害者が後を絶たないのか――? 溝口氏の面目躍如、現代日本の闇を暴く力作です。

第二章 五菱会のヤミ金が原点

 五代目の「五」と山口組代紋の「菱」

 本藤は早大スーパーフリー・レイプ事件のそば杖を食い、事件そのものには無関係だったにもかかわらず大手広告会社から子会社に左遷された。嫌気が差して子会社を退職したものの、次に何をやるか当てがあるわけではなかった。

 そこに降って湧いたのが五菱会のヤミ金事件だった。五菱会は浮き足だっていたが、本藤はまだまだ儲けられる商売だろうと、ヤミ金に可能性を見た。

 本藤は大手広告会社から追われて、表と裏を区別する視点をなくしていた。要は気持ちよく儲かればいい。表でも裏でも関係ない、と。もともと「サー人」(イベントサークル出身)の出だから、「オラオラ…

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