イベサーは興行師の面も持つ。後に触れるが、イベサーにヤクザ、暴力団がからんでくるのは必然だった。
イベントのチケットはイベサーに所属する学生が売り捌く。彼らは多く捌けばサークル内で地位が上がり、その分異性にももてる。幹部もメンバーに「チケットを捌け」とムチを入れていた。
しかしチケットの販売もさることながら、会場の確保も重要だった。イベントを開くためには大型のディスコやクラブを「箱貸し」してもらわなければならない。学生が憧れるような流行りの箱を押さえなければ集客は見込めない。
八四年、先にちょっと触れたが、港区麻布十番に「マハラジャ」がグループの旗艦店としてオープンしている。…
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