コロナショックの影に潜む、格差の点と線
ステイホームの影響で世界中の女性たちが暴力被害に晒されていることを“シャドーパンデミック”と呼ぶ。だが、暴力のみならず、解雇、貧困、ケア負担増、自殺率急増など女性に集中する“パンデミック”は他にも多くある。表面化しにくい、女性たちの“シャドーパンデミック”。「コロナ禍において女性に何が起こっているのか?」「その背景に何があるのか?」。女性たちの声に耳を傾けながら考えていく。

3回「身元不明遺体」になりたかった私

202047日に初の緊急事態宣言が発令されてから、1年が経つ。

多くの人が自宅で自粛生活を送るかたわらに、仕事とともに家を失った人、あるいは家に居られない人たちがいた。ファミレスやネットカフェで一夜を明かすことすら叶わなくなった彼/彼女らは、どのように時をやり過ごしたのか。死ぬ場所を、生きる場所を求めて彷徨さまよい歩いた日々を振り返る。

死のうと思い、路頭をさまよった1ヶ月

 まきさん(47歳)は死ぬつもりでいた。それも“身元不明遺体”となって誰からも知られることなく――。だからスマホもマイナンバーカードも本人とわかるものはすべて処分した。でも両親と兄が写っている昔の家族写真だけは捨てなかった。両親は他界し、障害のある兄とは音信不通の状…

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