コロナショックの影に潜む、格差の点と線
ステイホームの影響で世界中の女性たちが暴力被害に晒されていることを“シャドーパンデミック”と呼ぶ。だが、暴力のみならず、解雇、貧困、ケア負担増、自殺率急増など女性に集中する“パンデミック”は他にも多くある。表面化しにくい、女性たちの“シャドーパンデミック”。「コロナ禍において女性に何が起こっているのか?」「その背景に何があるのか?」。女性たちの声に耳を傾けながら考えていく。

待機時間に対して賃金が払われない

 介護職で働く女性は多く、老人ホームやデイサービスなどで働く施設介護員の7割、訪問介護員(ホームヘルパー)の8割が女性である。ホームヘルパーは全国に約35万人おり、平均年齢は58.7歳だが、60代、70代の人も少なくない。8割近くが非正規雇用だ。2000年に介護保険法が施行されてから20年。その間の改定により、介護報酬は引き下げられ、介護職の待遇も、利用者が受益するサービスも切り下げられていった。「この状況が続けば介護は崩壊する」と危惧した前述の藤原るかさんら複数の介護士たちは「現在の働かせ方は労働基準法に違反する」と国を相手取った訴訟を201911月に提起した。20207月には当事者たち…

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