コロナショックの影に潜む、格差の点と線
ステイホームの影響で世界中の女性たちが暴力被害に晒されていることを“シャドーパンデミック”と呼ぶ。だが、暴力のみならず、解雇、貧困、ケア負担増、自殺率急増など女性に集中する“パンデミック”は他にも多くある。表面化しにくい、女性たちの“シャドーパンデミック”。「コロナ禍において女性に何が起こっているのか?」「その背景に何があるのか?」。女性たちの声に耳を傾けながら考えていく。

「国は私たちのことを毎年入れ替わってもいい程度の存在と考えている」

 地方で働く婦人相談員の状況はさらに厳しく、一人で複数の仕事を兼務している人もいる。広島県の自治体で、婦人相談員をしている藍野美佳さん(52歳)は、コロナ禍、DV相談に加え、DV被害者が特別定額給付金を受け取るための面談と書類作成に追われた。個人単位で支給されることになった特別定額給付金だったが、世帯主がまとめて申請する形となったため、DVを理由に夫と別居している人などが受給できないという事態が発生した。この対応に批判の声が上がり、婦人相談員らが確認書を作成すれば、個別に支給できるようになった。給付金の相談をきっかけに支援へつな…

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