コロナショックの影に潜む、格差の点と線
ステイホームの影響で世界中の女性たちが暴力被害に晒されていることを“シャドーパンデミック”と呼ぶ。だが、暴力のみならず、解雇、貧困、ケア負担増、自殺率急増など女性に集中する“パンデミック”は他にも多くある。表面化しにくい、女性たちの“シャドーパンデミック”。「コロナ禍において女性に何が起こっているのか?」「その背景に何があるのか?」。女性たちの声に耳を傾けながら考えていく。

7回 崩壊へと加速する介護現場

前回取り上げた医療現場と地続きの存在である介護現場からも、悲痛な声が上がる。感染拡大を防ぐために介助のスタイルは大きく様変わりし、ヘルパーの手間も増えた。人手不足により個々の負荷が大きくなる一方で、利用控えによる事業所の倒産も同時に進んでいる。介護職の待遇改善のために国を訴える介護士たちも現れた。それらの根底には介護を「女性の仕事」として低くみなし、低待遇を続けてきた制度の問題も垣間見える。

感染に怯える介護士たち

 介護の現場もまた逼迫していた。

 身体介護など、利用者との濃厚接触を避けられない介護士は感染リスクが高い職種の一つである。特にコロナウイルスは高齢者が発症すると重症化するリスクが高いため、介護士は自分が感染…

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